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母と父

4月某日、ずっと介護し続けていた母が他界しました。

コロナが日本中を震撼させた4年前の4月。転倒して骨折した認知症の母は施設を退所しました。
そこから、肺がん初期の父が、施設入所前と同じように老々介護を開始。
(母が施設に入ったのはさらにその1年前に自宅で転倒して入院したのがきっかけだったんですが、その時はちょうど大地が再発したタイミングと重なり、到底私が実家へ行って母の介護のできるような状況では無かったんです😢)


それまでは、私もフルタイムの仕事を続けながら、月に2度ほど実家を訪れたりしてたのですが、何しろフルタイムで働いてたまに土曜日出勤もあって、合間の土日に200キロほど離れた実家へも行き、とても疲れてしまっていました。

なので、1年間の施設での生活で、認知症が進行しうつ症状もひどくなってしまった母を自宅で看たいという父にも賛成すると同時に、私も仕事を辞めたのですが。。。コロナ禍で緊急事態宣言なども発出されて実家へ帰省することもままならず。

その後、初期の肺がんの手術をした父と、認知症で透析(内経静脈カテーテル留置)していて要介護5の母、この二人の看護と介護のために、密かに田舎と東京都を行ったり来たりの生活が始まりました。私と妹が交代交代で必ず実家の両親の所にいるようにしました。

肺がんの手術後の父は、手術なんてやらなければ良かった!と思うくらい体力が無くなり苦しくなり。胸水を抜いたり帯状疱疹になったり。。。今でも、あのやぶ医者!!と、手術した医者を恨めしく思うのですが。。。まあ仕方ない。

内頚静脈のカテーテル留置の手術をした時に、母についてはいつ何が起きてもおかしくない状況と言われてましたが、結局その母はそう言われてから4年生き、母を介護していた父の方が先に他界しました。

さて、母ですが、、、アルツハイマー型の認知症と言われていたけれど、自宅で看ていたこの4年間、認知症は悪化しませんでした。ずっと私の事も妹の事も孫たちの事もわかっていて。ただ単に、その日の事や新しいことを覚えられないだけ。

夜間騒いだり、日中も数分も離れていられないこともありましたが、そこは精神科のお薬の調整がうまく整うと、穏やかに過ごせるようになりました。

そしてこの2か月ほどは、一時期とろみのついたものをほんの数口しか食べられなくなっていた母が、普通のご飯も食べられるようになり、笑顔も見られるようになり。これはまだまだ長生きするかもな~。そしたら、息子のことも心配だから、東京の自宅に連れていけないかなあ。。。なんて考えていた矢先、

脳出血で救急搬送され、もう透析ができる状況ではなくなってしまいました。

救急外来の医者からは、あと1日と思ってくださいと言われ、脳外科の医者からは1日から1週間と言われ。
なので、自宅で看たいとお願いし、夜間に救急搬送されたその日のうちに介護タクシーで寝たままの状態で退院させて自宅へ連れて帰りました。

すると、、、翌日には孫たち全員そろったのですが、なんと、呼んでも反応しなかった母が目をあけてにっこり笑い、翌日には孫娘の作ったカボチャのスープも食べられるようになりました。

お茶飲む?とか、ケーキ食べる?とかの言葉にもうなづいたりして。生クリームをなめさせたりするとにっこり笑ったりして。
特に孫たち全員、昔ながらの母の笑顔を見ることができたかなと思います。

孫たちは仕事の都合などでいったん自宅へ帰り、するとその夜から母はまた脳出血のためかと思われる症状が出始めて、退院から6日目。月子のカボチャスープをおいしいと、大きな口を開けて何口も食べた時から2日後、私と妹が見守る中で息をひきとりました。

施設に入所中もずっと「家に帰りたい」と言い、家に帰ってからも寝言で「家に帰る」と言ってた母を、自宅で看とることが出来て本当に良かった。(これは訪問看護師さんやケアマネさん、母の病院の医師らのおかげです)

介護も。その最中は大変だったけれど、今となっては良い経験をさせてもらったなと。

そう思います。

おかあさん、おとうさんとあちらの世界で仲良くね。

コメント

  1. ひろち より:

    いろいろお疲れ様です。
    時々拝読しています。

    私の娘も統合失調症です。随分良くなっています。でもまだ友達は居ません。

    私の感覚では、統合失調症のお薬は注射が良いと感じています。
    安定します。エビリファイLAIかゼブリオンか。
    どうしても飲み薬だと血中濃度が安定しないと思うのですが。

    大地さんには当てはまらないかもしれないけれど、ジプレキサで良くなっているのなら良いですけども。

    • 森の民 より:

      ひろちさま

      コメント頂きありがとうございます。
      ゼブリオン注射していましたが、幻聴が酷くなり入院しました。
      そこでジプレキサが追加され、今はゼブリオンの注射はしていません。

      当事者の方々のいるグループでもお話を聞くことがあるのですが、薬は本当に人それぞれで。
      ひろちさんの娘さんのように合うお薬、安定するお薬に出会われた方が羨ましいです。

      息子はジプレキサで少し落ち着いたようでしたが、この春また幻聴が酷くなり、
      主治医からはクロザリルの話も出ています。

      先日の受診で、初発の時に内服していたエビリファイを追加して頂きました。
      4年ぶり、二度目の内服です。
      一度内服してダメだったものが、数年後には合ったという話も聞くので、今度こそ合うと良いなあと思っています。

      娘さん、ずいぶんと良くなられているんですね。
      回復に向かっているとホッとしますね♡

  2. まき より:

    森の民さま
    今、読ませていただきました
    お母様がお父様のそばに逝かれたとのこと…他人事な表現ですが…悲しくなりました…

    これまでこうしてご様子を書いてくださってたことで、森の民さんのご両親を想い介護されてきた姿に感動していました
    そして大切なことを学ばせてもらっていました

    お母様の希望に沿ってお家で過ごされた最期、涙が出てきます

    心からご冥福をお祈りいたします

    • 森の民 より:

      まきさま

      ありがとうございます。
      このコロナ禍で、辛い思いをした方々はとても多いと思います。特に入院生活を余儀なくされた方々は、会いたい人に会えず。家族も会いたくても会えず。。。私自身はたぶん悔いは無い方だとは思うんですが、それでも時間が経つと、あの時もっとこうしていればと色々と浮かんできてしまいます。
      本当に考えさせられました。

      一緒に泣いていただきありがとうございます。