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統合失調症だということがわからないから

長男と大学2年の次男の会話

にいちゃん、オレ今統合失調症とかも授業で勉強してるよ。

「へぇー、どんなの?」

なんかさ、昔、すげー頭のいい統合失調症の人がいたんだけど、その人、友だちが一人いて、ものすごく仲が良くてなんでも話せる人だったんだよ。でも、それは妄想の人で、誰も気が付かなくて、そしたらどんどん他にも症状が出てきて、命を狙われるとかになってきて、やっと周りも気がついて入院して薬を飲み始めたんだよ。

でも、結局その人の妄想はしっかりとは無くならなくて。頭が良かったから妄想ありながら博士にまでなったんだけどね。

で、その人は、必ず新しく誰かと出会った時に、別の人に見えるかどうかを聞くことにしたんだって。

みんなにも見えていたら現実の人。見えていなかったら妄想の人。そうやって区別したらしい。でも、その人が頭が良かったからそれが出来たけど、普通は妄想と現実の区別はつかないんだってさ。

統合失調症だって事がわからないから、怖い病気なんだよ。

だからさ、お兄ちゃん、薬は一生絶対に飲んだ方がいいよ。

次男は、子供の頃は大地の真似ばかりしていた2才下の弟。

今、大地は、次男の話はちゃんと聞く。

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