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07 妄想に気づく


大地が、寝て、一緒に買い物して、一緒に散歩して、カードゲームして。。。という生活が繰り返されていたある日、

弟の海(中3)に彼女ができた。
冷やかしたら、海が、「おにいちゃんだって、絶対付き合ったことあるはずだよ!」
というので、
「そんなこと聞いたことないよ!」
「言うわけないじゃん」

で、いつもの犬の散歩で大地に聞いてみた。

「付き合ったことある?なんかさ、海が、おにいちゃんは絶対に付き合ったことがあるはずだ!って言うんだよ。」
すると、
「告られたことなら7回ある」
「え?(妄想???)誰に?いつ?」

なんでも、高1のときの隣のクラスの子だの高2の時の同じクラスの○○さんだの、

先輩2人からとか、中学から一緒だった子が高校に行ってから、とか・・・
マジで?(妄想???)
少し詳しく聞いてみると、結構本当っぽかった。
「で、その中の誰かと付き合ったの?」
「いや、おれ、統合失調症じゃん。男性恐怖症の女の子が本当にいたと思ってたんだよね。だから、みんな断っちゃった。」
発症当時、息子には、男性恐怖症の女の子を助けなければいけないという妄想もあった。
「ん? 男性恐怖症の女の子は、妄想だったって気づいたの?」
「おお、そいつがいたと思ってたから、誰とも付き合わなかった。
○○さんなんて結構かわいくてもててたのに、断らなきゃ良かった。」
???
だって、発症は、高2の3月でしょ。
高1や高2の時にもそんな妄想あったの?
「おお、たぶんオレ、中3か高1の頃から、統合失調症だったと思う。」
勉強がそこそこできていた息子の成績が、みるみる下がっていったのは中2の終わりだったかな?
以前、臨床心理士の方から、
おそらく中3頃から何かあったんだと思います、と言われたけれど、ホントだった。
なんて鈍感で間抜けな母親だろう!

中3から大変だったのに、陽性症状がどっぷり出るまで、3年間も気がつかなかったなんて。

とも思ったんだけど、まあ、仕方ないか。発症しちゃったんだから。

それよりも、大地が「あれは妄想だった」っていう病識らしきものがもてた事が、嬉しかった。

高校を卒業後の寝続けた生活。昼夜逆転の生活。それでも、一日12時間は寝ていた。
やっぱり安静に寝るっていう事は、疲れた脳にとってすごく良い事なんだなと感じた。
歩いても、進んでいるのか止まっているのか後退しているのかわからないような歩み方だけれど、確実に前に進んでいると実感できた出来事だった。

統合失調症のLINEグループがあります。
家族のLINEグループ、当事者のLINEグループ、雑談のグループなど、他にも色々あります。
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LINEグループなので、困ったとき、辛かった時、話したくなった時、いつでも誰かが応えてくれます。もちろん既読スルーもOK。退室も自由です。
もしよろしければどうぞ♪

コメント

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