統合失調症を発症したころ、抗精神病薬の内服を始めてからも、薬が追加された時も、大地は医者から「どうですか?」と聞かれても「別に・・・」と、あまり変わらないようなことを言っていた。けれど私から見るとそわそわと動き回っていたり怠そうにしていたり、何もわからない私にはそれが薬の副作用か症状かわからずにいた。今は、あれはアカシジアだなとわかるし、怠さや身体の重さも陰性症状ではなく副作用だったんだなとわかる。
当初大地は妄想性障害と言われていたのだけれど、その時の医師の診断は正しかったのかもしれない。けれど退院後の通院先の医師は統合失調症だと判断した。もしかしたら身体が怠そうだと話したことは陰性症状だと判断されたのかもしれない。別の医療機関で見てもらった時には、大地は誇大妄想があったのだけど、被害妄想があるように思われてしまった。そして統合失調症で間違いないと言われた。認知機能の低下もあったから、やはり統合失調症だったのかもしれない。画像診断などでわかるものではないから、今となってはもうわからない。
大量の抗精神病薬を3年飲み続け、大地は頭が働かないことやからだの怠さから、断薬してしまった。そして再燃?再発?その時には、妄想もあったし幻聴も出た。統合失調症の症状に合致するものが複数あった。
薬の副作用についてもっと丁寧に聞けていたら・・・と思うけれど。症状を抑えるために薬が不可欠であったことを考えると、作用か副作用か、どちらを優先させるのかを考えた時に、日常生活にぎりぎり支障がない程度の副作用が出ることを諦めなければならないこともある。
初発の時の大地は、薬をあんなにたくさん飲んでいたのに妄想の症状に変化が無かったと言うのだから、だったら副作用だけの薬を飲む意味はあったのか?とも思える。当初の入院先の医師はエビリファイ4mgしか処方していなかった。おそらく妄想性障害という診断だったことと、「時間」を味方につけようと思っていたのかもしれない。
数年前、精神科病院に勤務している看護師とであったのだけど、「抗精神病薬をほんの少しだけ内服していると1年くらいしてすっかり良くなって、あの時の陽性症状は何だったんだろうね、と思う人が結構いるんだよ。」と言う話を聞いた。
初発の時にその説明を受けていたら、少量の抗精神病薬で過ごし続けたかもしれない。何しろ、本人の脳が回復しようと頑張っているのを助けることもあれば過剰に抑えてしまう可能性もある薬なのだから。
とまあ、後悔しても始まらないのだけれどね。実際、初発の時の大地の症状は、本人もあまり語らなかったし副作用もわからなかったのだから。
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