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庭の木を切ると

5.統失息子の母のつぶやき

昔、実家の庭の木が大きくなり、車を停めるのに邪魔になった。枯れ始めてると思われるゾロゾロした葉のその木を母はあまり好きではなくて、切ればいいじゃん!となった。

根は大きく張っていて掘り起こすのは大変!仕方なく切りやすい途中、真ん中辺りからノコギリで切った。

それから1ヶ月ほどして、父が怪我をした。腰の辺り。実家は田舎。父は知り合いの人から「庭の木切ったんじゃないかい?」と聞かれたという。

庭の木は切っちゃいけない。切るなら根っこから掘り起こさないと。その家の主に災難がふりかかる。

たまたまかもしれないけど、そんな言い伝えもあるんだなー。と何となく覚えていた。

今から50年近く昔、庭に大きな大きな欅の木があった。樹齢何十年だろうか?百年超えていたかもしれない。二階建ての屋根よりずっと高く、枝を四方に伸ばし、夜にはフクロウの鳴き声が聞こえた。私はその欅の木が好きだったんだけど、自宅を建て替えることになり切り倒された。大きな切り株だけ残った。父の会社は事業がうまくいかなくなり倒産した。

そんなのたまたまで関係ないと思ったんだけど、

先月、実家の庭の木を切った。庭の山桃の木が隣の家や屋根まで枝を伸ばし、途中の枝は腐り始めていた。誰も住まない実家の庭。大雪や台風などこれからの手入れを考えると切った方がいいとなった。根っこから掘り起こすのは大変ということで土からほんの少し上の辺りで切ったらしい。

先週末足首を骨折した。父の腰の怪我も木を切ってから1ヶ月くらいだったかなあ・・・会社が倒産した時期は幼かったからよく覚えてないけど。

木を切り倒すとその家の主に災難がふりかかるという言い伝えは、すっかり忘れていたのだけれど、ふと思い出した。

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