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10 統合失調症と未来へ

この病気を発症した時、深い深い真っ暗闇の海の底に沈んでしまったような感覚だった。

なにもかもすべてが終わってしまった。自分のせいで、かけがえのない息子の人生を奪ってしまった。そう思った。

ずっとずっと長い間、この深くて暗い海の底から浮かびあがることはできないと思っていた。

けれど今は、いつの間にか緑の丘にいて、空を見上げると、灰色の曇の切れ目から、青空がほんの少しだけのぞいている、そんな気がする。ゆっくりと息を吸うと、少しひんやりとした空気が、のどからゆっくりと肺の中に入り、全身に酸素がいきわたる。息をすることもできないような、暗くて深い海の中ではなかった。

陰性症状がなくなったかのように見える大地だけれど、、、癌とかに、5年生存率10年生存率があるように、統合失調症も、10年は再発を油断してはならないのではないかと思う(自論なので根拠はありません。もっとかも。。。)

認知機能の低下はまだある。

興奮ぎみに過去の話をするときなどは、ひやひやする。

減薬も、まだ始まったばかり。

だからまだまだ再発の油断はできない。

大学生の大地は、これから、就活・就職・結婚(するかわからないけれど)などなど、人生の大きな変化のあるイベントが待ち構えている。それらを乗り越えた先に、寛解はあるのだと思う。

長い長い陰性症状の間、一歩進んだと思ったら半歩下がるとか、一歩以上戻るとか、そんな生活をずっとしてきたから、「油断しない」「期待しない」癖が身についてしまっているけれど、いつか、手放しに、不安にならずに過ごせる日がくるような気がする。

それまでもうしばらく、日々のブログを細々と続けていこうと思う。

コメント

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